craftmilks

FARM

寺西牧場

奥能登の山奥で放牧を行う

寺西牧場

CRAFT MILK'S
Loading...

絶景広がる奥能登の山奥で放牧を行う「寺西牧場」

寺西牧場は奥能登の山奥で放牧を行っています。南向きのひらけた山頂付近にあり、遠くには立山連峰も見渡せる大絶景です。

13ヘクタールほどの広大な敷地で7頭ほどのジャージー牛を飼っていますが、搾乳は1~2頭のみで、1日に搾れるミルクはわずか10-20リットルほどです。

牧場主の寺西さんは、もともとは石川県南部の白山出身。理想的な牧場を求めてこの地に行き着いたそうです。

当初は牛舎で飼っていたそうですが、たくさんの牛を飼う近代的な経営に馴染めず、事業を閉じることになりました。

その後、紆余曲折を経て、10年前に放牧スタイルの酪農に切り替え、牧場を再開しました。 土地の資源をなるべく活用し、牛たちがのびのび暮らすことができるようにしました。

自然の中でのびのび過ごす牛と牛人間の寺西さん

食べるエサも青草が主体です。牛舎と放牧地は自由に行き来でき、牛たちは自由気ままに縦横無尽に動きます。 牛たちは人懐っこく、すぐに近寄ってきます。その理由は寺西さんが溺愛しているからです。

冬の期間1-3月は放牧しませんが、その前後で雪が降る時があります。

そういった時に寺西さんは牛舎周りを雪かきして、地面の草を雪から出しているといいますが、作業をしていると、「自分が牛なのか、牛が自分なのか」わからなくなる時があるといいます。

牛はファミリーだということなのかと思いますが、真面目に牛のことを語っている寺西さんはまるで牛人間なのです。

地震で壊れたミルクの流通

こだわりいっぱいの牧場ですが、ミルクは一般には販売しておらず、すべて輪島にあるフレンチレストラン「L'Atelier de NOTO」におろされて、料理に使用されていました。

生クリームやバター、チーズや、デザートなど、あらゆる料理やデザートに使われて、お店でも特に評価の高い食材だったといいます。

通常は安く売られてしまうミルクですが、高級レストランだからこそ付加価値をつけて販売でき、生産者にとっては理想的な形でした。

しかし、そのシステムが2024年1月の能登半島地震で崩壊しました・・・。

ミルクが出荷できなくなるも、挑戦を続ける

寺西牧場も被害はあったものの、建物はなんとか持ち堪えました。ただし、唯一のミルクの出荷先である輪島のフレンチレストランが倒壊してしまいました。

一般的な牧場の場合は、組合がまとめてミルクを引き取ってくれますが、寺西牧場は自分たちで独自におろしていました。 地域全体が大きな被害を受けたため、他の出荷先もそう簡単には見つかりませんでした。

子牛に飲ませたり自分たちで消費したりしていますが、それでも余ったものはなくなく廃棄をする、という状況が、被災からずっと続いていました。

その状況を打開できないかと考え、私たち武蔵野デーリーはフリーズドライの工場を持つ岐阜の食品メーカー「イビデン物産」とともに、フリーズドライのミルク「ミルふり」を開発するプロジェクトをスタートさせたり、様々な取り組みも行ってきました。

それでも搾乳するすべてのミルクを使うことができずにいました。

唯一無二の黄金色の放牧ミルク

そこで、今回満を持して寺西牧場のミルクとアイスを販売することになりました。

大自然の中で生えている青草を自由気ままに食べる牛たちのミルクは春になると、卵が入ったかのような真っ黄色のミルクになります。草の成分であるベータカロテンによってミルクが黄色くなるのです。

そうしたミルクの特徴を踏まえて、ゴールデンミルクとゴールデンアイスを作ることになりました。

わずか7頭ほどの牛たちを大切に育てたゴールデンミルクは色だけでなく、コクと塩味が口いっぱいに広がる唯一無二の味です。春のゴールデンミルクを飲んだ人の多くは、こんな牛乳を飲んだことないと驚きます。どこの牧場とも違う、圧倒的なミルクです。

ゴールデンアイスは、そのゴールデンミルクの濃さを生かし、砂糖を加えただけのシンプルなアイスです。ミルク本来のおいしさがダイレクトに伝わる唯一無二のアイスとなりました。

他では味わえない究極のミルクとアイスです。

能登の大自然を想像しながら、ぜひご賞味ください。